【拡散希望】(詳報1/2)市民シンポジウム「東北大学の3000名を超える非正規職員の雇止めを考える」

東北大学の雇い止め問題を考えるシンポジウムは5月31日に行われ、135人(主催者発表)が参加しました。
会場に入りきれなかった人たちもロビーの長椅子から最後まで耳を傾けるなど、熱気に満ちたシンポとなりました。
以下、シンポの内容の一部を私たちの文責で紹介します。


1. 不条理な雇い止めで「本当に世界の東北大学?」

「5年も働き続けて、業務自体は継続するのに、私は雇い止めされて、半年後に再雇用される保証もない 」
「強引な雇い止めのせいで、子育てや介護をしながら次の働き口を探さなければならない」
こんな不条理な雇い止めに直面する東北大学の有期教職員は、2018年だけでも1500人、2020年には3000人を超えると言われます。しかも、その多くは女性です。

シンポの冒頭で報告をした小野寺さん(東北大学職員組合[東北大職組]書記)は、
有期教職員からの「本当に5年で使い捨てするつもりか。生活を考えてほしい」「雇い止めを考えて働くのはつらい。上限5年では、若いうちに転職を考えざるを得ない」という切実な声や、
正規教職員からの「人手不足なのに、熟練は要らないと言うのか。仕事が回らなくなる。事故にもつながる。人間のつながりもゼロにする。新規採用者の教育には時間がかかる」という切実な声を紹介し、
「これで本当に『世界の東北大学』をめざしていけるのでしょうか?」と鋭く問いかけました。


2. 正規も非正規も熟練や安心を求めている

パネリストの飛田さん(東北大職組委員長)は「熟練者が働いた方が競争力が強化され、業績も上がり、いい研究者もいい学生も集まる」と発言。

パネリストの高橋さん(東北大学有期職員で秘書・仮名)は、教員も秘書も多忙化している実情を紹介しました。
「先生には大量のメールが毎日きます。朝に出勤して、その返信に半日はかかります。その合間に先生は授業に行きます。すごい時間、研究室にいます。」
「秘書が返せるメールは秘書が返します。少なくとも30件、多いと50件くらい。」
「さらに熟練すると『研究室の母』のようになって、先生に言えない悩みを女子学生から聞くこともあります。」
「簡単に5年で切られるのは、先生にとっても秘書にとっても、大変なこと。大学はわかっていない。危機感が全くなく、残念」。

フロアから発言した岩崎さん(全国大学高専教職員組合[全大教]書記次長)によると、徳島大学、東京工業大学、東京海洋大学でのアンケートで、正規教職員の80%が、「雇用期限は不都合」「有期雇用職員の5年雇い止めで業務に支障がある」「一律雇い止めは業務に支障が生じるのでよくない」と回答しているとのこと。


3. 不合理なリストラに宮城労働局も啓発指導

東北大職組書記の小野寺さんは、宮城労働局が東北大学に対して「1500人を雇い止めして1500人を採用するなら、もとの1500人を無期転換してほしい。ある人を雇い止めして同じポストに別の人を採用するなら、もとの人を無期転換してほしい」と啓発指導を3回も行っていることなどを紹介しました。
東北大学は「20年後、30年後の仕事が保障できない」と言って5年上限での雇い止めを正当化しようとしつつ「東北大学たるものが『整理解雇』はできない」と言います。「でも『大量雇い止め』はやるんだそうです」と小野寺さんが報告すると、東北大学の支離滅裂な論法に対し、会場のあちこちから溜め息が漏れ聞こえました。

(詳報2/2に続く)


by tohokuhiseiki | 2017-06-12 18:40 | 東北大学 | Comments(0)